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好き好き大好き超愛してる。 / 舞城王太郎

好き好き大好き超愛してる。 (講談社文庫 ま 49-6)
講談社 [著] 舞城 王太郎
ASIN:4062760819 /文庫/187頁
発売日:2008-06-13
ランキング&評価:---位
価格:¥ 520 [2008-06-15 Amache]
「柿緒、誓うね。僕はもう一生、柿緒以外の女の子のことを誰も好きにならないから。絶対に」。たとえ心底言いたいことを本気で言っていたにしても、その言葉は耐え難く薄っぺらで、僕も、きっと柿緒もうんざりする。僕も柿緒もその誓いがやぶられるのを知っている。人間の生は記憶で縛られるような脆弱なものではないのだ。柿緒が、でも「私も」と言ってくれる。それは僕の無神経に対する厭味ではない。心優しい柿緒が、冗談じみた言葉を言って僕をフォローしてくれたのでもない。柿緒もまたその台詞を僕と同じく心底言いたくて本気で言ってくれているのだ。
 舞城なのに舞城らしくなく若い女性をターゲットにしているであろう装丁がまぁ毒々しい。まるで毒蛇が獲物を狙っているが如くだ。

 そんな事は置いといて、作品について。内容はと言えば今腐るほど世の中にある「不治の病で苦しむ彼女との涙の純愛物語」に近い。癌に侵され、余命幾ばくもない柿緒との話をメインストーリーの「柿緒」として、サブストーリーに幾つかの短編を挟んだ形で構成されているのだが、これが中々混乱する。多少メインストーリーと関係のある話ならまだ良いが、ストーリー上では全く無関係と思われる話が急に出てきてはメインの柿緒に戻るのだから困る。一応サブストーリーの短編も恋愛をテーマにしている話で統一性はあるのだが、いかんせん急に神との戦争とか言われても訳が分からない。まぁ、そこが良いんだが(笑)

 あとこの作品はどうやら「世界の中心で愛を叫ぶ」のアンチテーゼとして書かれているらしく(ソース未確認)死んでもずっと愛しているとか、忘れないとかは嘘だし、それが重荷になる事だってある。それに死にそうな相手に対して幾ら自分が分かろうとしてもそれは難しい事だとズバリ断言しまっている所が面白い。普通なら綺麗事を並び立てて終わりだがそれを否定し、尚且つ自分の愛に対する考えを表現している所もまた良い。

 ただ僕が舞城に期待しているのはもっと突き進んだ表現と勢いだったので少し残念に思った部分もある。良い作品だとは思うが。むしろ今まで舞城の作品を読んだ事が無い人が読むには入りやすいかもね。この装丁も悪くないって事か(笑)

☆☆☆☆☆☆☆★★★ 7点
 
  21:29 | Trackback:0 | Comment:0 | 
 
 
 
 
 

23分間の奇跡 / ジェームズ クラベル

23分間の奇跡 (集英社文庫)
集英社 [著] ジェームズ クラベル
ASIN:4087493571 /文庫/180頁
発売日:1988-07
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 500 [2008-04-22 Amache]
それを聞いて、子どもたちはみんな立ち上がり、手をむねに当てた。すると、先生も手をむねに当てた。みんなは声をそろえて「ここにこっきにたいしてちゅうせいをちかいま……」
「ちょっと待って」と新しい先生がいった。「ちかう……ってなんのこと?」
1〜2週間ぐらい前にたまたまニコニコ動画で昔に世にも奇妙な物語で実写化されたこの「23分間の奇跡」を観て猛烈に面白かったので原作である本書を読むことにした。しかし外人が書いているだけあって微妙に引っかかる所もある。例えば引用した文章を読めば分かると思うが最初に国旗に対して忠誠を誓うと言う行為そのものにピンと来ない。比べてドラマ版ではそう言った事は無く国旗の代わりに「自由・平等・平和」と言う言葉が書いてあり教師は「平等ってなに?」と聞いてきて非常に日本人には馴染みやすくなっている。原作も確かによく出来ていて面白いのだけれど、ドラマ版の方が馴染み易いぶん個人的に好みだった。他にはアマゾンのレビューなどでも書かれているが本書は非常に長さが短く30分もあれば、読むペースが人より遅いと自負している僕ですら読み終える事ができるほどだ。なので出来れば普段読書をしない人にも読んで頂きたい1冊だ。

☆☆☆☆☆☆☆☆★★ 8点
 
  23:59 | Trackback:0 | Comment:0 | 
 
 
 
 
 

竹光侍(4) / 原作・永福一成、作画・松本大洋

竹光侍 4 (4) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
小学館 [著] 松本 大洋, [著] 永福 一成
ASIN:409181848X /コミック
発売日:2008-03-28
ランキング&評価:---位 5.0
価格:¥ 900 [2008-04-15 Amache]
「だが、狐にはかなわぬ。あれは人には切れぬ。」
「ひとに…?」
「この目に見た者にしかわからぬのだ。あれは獣よ。」
金が無くて暫く買うのを延期していた本をようやく買ったので軽く感想。この4巻では瀬戸宗一郎が江戸へやってきた訳、過去に何があり刺客に追われているのかを描いている。今まで明かされなかった過去を紐解く事により、より瀬戸の人間性に深みを持たせ、話を面白くしている。次でピンポンと同じ最長の5巻に到達する。まだ話が終わる気配は無いが、ダラダラ続くのは嫌だな。
 
  23:59 | Trackback:0 | Comment:0 | 
 
 
 
 
 

散歩もの / 原作・久住昌之、作画・谷口ジロー

散歩もの
フリースタイル
ASIN:4939138275 /コミック/91頁
発売日:2006-03
ランキング&評価:---位 4.0
価格:¥ 1,155 [2008-04-11 Amache]
ほぅ、なんかいい感じの商店街じゃないか。なに!? 旧街道?ここが……? 出鱈目に歩いてもちゃんとイイとこに出るんだね。やっぱり俺って散歩の天才なのかも。テレビや雑誌で見た場所へ出かけていく散歩は散歩ではない。理想的なのは 『のんきな迷子』 なんちゃってね
久住昌之と谷口ジローが手がけた前作孤独のグルメが大好きで、これもちょっと読んで見たかったのだが定価で買うのはどうも手を出しづらかったのだが、つい昨日中古で手に入ったので読んでみた。孤独のグルメ同様モノローグを多用して独特な落ち着いた空気を出している。今回も大きな発見や事件などメリハリのある話ではなく、30半ばぐらいのオッサンがダラダラと散歩しながら小さな発見に胸躍らせるような読んでいてとても心地よい作品になっている。本当このコンビの作品は人を選ぶが好きな人にはたまらないものがあるな。特に時間がある時は無駄に外を散歩する癖のある僕としては共感出来る部分があり面白かった。

☆☆☆☆☆☆☆☆★★ 8点
 
  23:59 | Trackback:0 | Comment:0 | 
 
 
 
 
 

ラーメンズつくるひとデコ / ラーメンズ

ラーメンズつくるひとデコ
太田出版 [著] ラーメンズ
ASIN:4872336852 /単行本
発売日:2002-08
ランキング&評価:---位 4.5
価格:¥ 1,344 [2008-04-10 Amache]
世の中には、難解なものがレベルが高いものだっていう風潮がありますよね。それは、お笑いに関してもそう。お客さんの目線として、小難しい本を読んでいれば賢いっていうような。そういうとこつっついてあげたいんですよね(笑)
やたらとお笑い芸人から評判の悪いコンビでお馴染みラーメンズの対談&レポート本。引用した文章からも分かるとおり小林賢太郎のイヤらしい部分が全開です。

小林が行っているのは対談なので相手が居るわけですが、やはり話の流れで自らのお笑いに対する姿勢などを語る時があって、それがまぁイケすかない感じで堪りませんな。普通のお笑い芸人は幾ら裏手に考え抜いた計算があってもそれを普段は余り見せない様にするのが美学と言った感じがありますが、まぁ曝け出す事。「ちょっとだけですよ?」と言った空気で出してはいるが、内心言いたくて堪らんのだろうなと透けて見えてしまうほど。実際そう言った気持ちになってしまうほど完成度の高いコントをやっているので分からないでもないけど、ちょっと控えて欲しい。

一方片桐仁の、ものづくりレポートは芸人根性出まくり。本当対象的なコンビだな。ただこっちもテディベア製作以外がイマイチだったのとページが少ないのでちょっと残念な事に。もっとページ数割いて回も重ねてくれれば面白かったと思うのだけれど。

総じて余程のファンで無ければ買うのは少し考えた方が良いかも。僕も一応DVD全部買っているほどのファンなのだどちょっと残念に思ったので。

☆☆☆☆☆☆★★★★ 6点
(今回から10点満点にしました)
 
  23:59 | Trackback:0 | Comment:0 | 
 
 
 
 
 
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